占いの話
占いといえば、もうひとつ思い出す話がある。
夫と交際を始めて4ヶ月ほど経ったころ、中華街デートをした。
点心食べ放題のお店に行ってから中華街を散策し、相性占いをしてもらって足つぼマッサージにいこうというものだ。
そのプランを聞いたとき、正直「マジかよ…」と思った。
デートで相性占いだなんて、なんて恐ろしい橋を渡ろうとするんだろう。
もし、「相性最悪です」なんて言われたら、その後どんな顔をすればよいのか。
そんなことを考える私とは裏腹に、なぜか夫には「絶対相性がいい」という自信があったようだ。めっちゃポジティブな人だな。
中華街の母に手相をガッツリ見られ、「あなたは専業主婦むいてないわよ」等言われる。
肝心の相性はなかなか良かったようで一安心したが、母が執拗に「でもねえ、他に好きな人ができたら相性は変わるから」と繰り返すのが意味深であった。
そして、夫の手相をマジマジと見ながら、母が一言「…あなた、お仕事は?」。
夫が、正直に「自衛官」と答えあぐねている間に母が続ける。
「あなたね、体を動かす仕事は向いてないわよ」
私も夫も絶句した。
体を動かす仕事って。自衛官じゃん。ピンポイントじゃん。
しかも、入隊したてのペーペーならまだしも、夫は赤いきつねをもらっている10年選手である。
今更むいてないとか…言われても…
このように、初対面の占い師にこれまでのキャリアをばっさり斬られた夫ではあったが、相変わらず自衛隊は好きだし自衛官の自分に誇りを持っている。
それが証拠に、新婚旅行の時、英語で書く税関申告書の職業欄に「soldier」と書こうとしていた。
soldier(兵士)てアンタ…間違いではないのかもしれないけど何かが違う…
ひとまず、夫には今後とも仕事に邁進していただきたい所存である。
28歳の決意
先日、満を持して28歳になった。
ジブリファンとしては、「ついにクロトワ参謀長殿より年上になってしまった…」
もしくは、「ついにムスカ大佐と同じ年になってしまった…」という感じである。
さて、28歳といえば思い出すことがある。
あれは、23歳の年末のことだった。
幼馴染Mが、地元で当たると評判の占いカフェに連れて行ってくれた。
当時、彼氏と別れて半年、色恋沙汰にサッパリ縁がなかった私は、迷わず恋愛運を見てもらった。
占い師のおばば曰く、「今は大殺界、年が明けたら大殺界から抜けてモテ期が始まる」。
おばばの言うには、24歳でモテ期がやってきて25歳で彼氏ができる、3年ほど付き合って28歳で結婚するのがよかろうとのことである。
しかも、私は必ず結婚できる、相手は年上で経済的に豊かな人だという。ヤッター!
実際、おばばの言うことはけっこう当たった。
数えで24歳の年、人生最大のモテ期がきた。
25歳の時に今の夫と交際を始め、昨年結婚した。
おばばが予言した通り、夫は年上である。
ただし、経済的に豊かだ、と言い切るには微妙だ。
現在の夫がおばばのいう相手だったのか、確かめようにも件の占いカフェは閉店してしまったらしい。
でも、夫が運命の相手じゃなくても、縁あって好きあって結婚したんだもんね。
だから、今後とも夫を大切にしていこうと思う。