空飛ぶ広報室が、好きだ!!
タイトルまんまの話です。
2013年のドラマにも関わらず、自衛官妻・彼女界隈ではいまだ衰えぬ人気を誇る、それが「空飛ぶ広報室」。
例に漏れず私も大好きです。
Twitterでは何度も言っているのだけれど、自衛隊がらみを抜きにしてもお仕事ドラマとしてとても良質だと思う。
やりたい仕事ができない中、どうやってやりがいを見つけるのか。(リカと空井)
女の働き方は「女を武器にする」か「女を捨てる」しかないのか。(柚木さんやリカ)
仕事と家庭、どちらを重視するのか。(仕事中で妻の死に目に会えなかった鷺坂室長と、妻の要望で現場を離れる決意をする阿久津さん)
こういうエピソードが、自衛隊という舞台装置を使うことで味わい深くなっている。
そのほか、後進育成のために幹部にならない比嘉さんや、やる気のない新人だったのがだんだん一人前になっていく佐藤珠輝など、二項対立的に描かれていることも多くて、そういうものに気づきながら観るのもとても楽しい。(鷺坂室長と阿久津さんも、正反対タイプの上司だしね)
今回は、久々に全話見返して、リアルタイムで視聴していた時には気づかなかったことを備忘録的にまとめてみた。
①空井の全力疾走
多分、ドラマの中で空井が全力疾走するのは3回。
・1話…入間基地で、ヘルメットをロケ現場に届けるとき。急がなければいけないのに思うように走れない姿が、事故に遭った空井の境遇を際立たせていた。
・9話…自衛隊の悪口を言う報道局の人にリカが啖呵をきる映像を、一人夜の広報室で見た後。思わず庁舎を飛び出すが、途中で足が痛んで走れなくなる。二人の物理的な遠さと、捕まえたいものを捕まえられない空井のもどかしさが強調される。
・11話(最終話)…松島基地で、空井がリカに告白する決意を固めた後。ここでは一度も足がもつれることなく、リカのところまで走っていける。月日の経過を感じさせるとともに、リカのところまで走っていけたのは、リカも空井に向かって走ってきてくれたからという効果ももたせている…?
②リカの画づくり
1話で、情報局に異動したてのリカが「街角グルメ」のロケで、カメラアングルをビル群から唐揚げ屋さんにパンしようとしたのを坂手さんにバッサリ斬られるが、最終話では同じ指示(スカイツリーからおせんべい屋さんまでパン)を坂手さんが「まぁ、この場合はそうだろうな」と受け入れている。
たぶんリカの意図は同じなんだろうけど、効果的な見せ方なのかどうか、ちゃんと取捨選択できるようになったということなんだろう。
また、仕事ぶりは大きく変わったリカだけど、「情報番組でも社会的な視点を届けたい」という想いは変わっていないということ。
③やっぱりリカは絵が下手
8話でリカが作るてるてる坊主の顔と、最終話でリカが配るビラに描いてあるウサギの顔が同じ。
珠輝に「もうちょっと可愛く…」と言われていたように、絶妙にブサイクである。
これはリアルタイム視聴では全然気づかなかった。
私は基本的に原作至上主義なので、実写化してよかった~と思う作品は少ないのだけれど、これは珍しく原作より実写化の印象が強いです。