読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

陸自妻的官舎ノ日々

特に役にもたたない自衛隊や官舎の話をつらつら綴っています。

はじめての官舎点検

官舎の話

官舎に住んでいると、定期的に防火点検がある。

消火器は設置してあるか、ガス栓は劣化していないか、火災報知器は正常に作動するか、ベランダの避難経路は確保できているか…などを、業務隊の自衛官がやってきて住人立会いの下で家中の部屋を点検するという。

私は先日初めてこれを体験したのだが、まぁなかなか大変だった。

 

我が家は3LDKなのだが、そのうち2部屋はほとんど使っていない。

空き部屋①は引っ越してきた当時の空段ボールが山積みに重なり、空き部屋②は私が帰省した際のスーツケースや夫の演習グッズが展開されたままだ。

今回、点検を受けるにあたっては、それらを片付けなければならない。

休日を使って大物を片付けて、ごみはごみの日にまとめて出した。それ以外は押し入れに隠した。

 

そして点検の当日。

朝からすべての部屋を再度確認し、精力増強サプリや抱き枕代わりにしているぬいぐるみなど「他人様に見られるのはちょっと…」というグッズを押し入れに隠す。

他人目線で家の中を見回すと、意外とヘンなものが出しっぱなしになっていたりするものだ。

家中の床に掃除機をかけ、「そういえばトイレも見られるかも」と夫が言うのでトイレやら洗面台やらの水回りもぜんぶ掃除。

そういえば、ガス栓も見られるんじゃん!と思い出し、ガス台も掃除。

なんかもう、子供の担任の家庭訪問を受ける親の気分だ。

いや、家庭訪問だったらガス台なんて見られないから、多分それよりも掃除している。

でも、事前のお知らせでは前の世帯と30分間を開けて点検する時程になっているので、結構細部まで見られるのではと予測したのだ。

 

ようやく満足いくまで一通り掃除を終え、一息ついていると夫から電話が。

「ガス代の下の物入れに消火器スプレーが入っているから、それをこれ見よがしに目につくところに出しておいて」

ふふ、勿論ですとも。消火器スプレーの存在は掌握しておりましたよ。

そして、消火器スプレーを取り出し、何気なく品質保証期限に目をやると…

切れてる!!5年も前に!!!

 

私「なにこれ!?5年も前に切れてるけどどういうこと!?前の官舎から持ってきたんじゃないの!?」

夫「え、マジで?それね~入居したときから置いてあったんだよね。前の住人が、期限切れだから置いていったのかなあ」

 

「置いていったのかなあ」て…この時点で、点検まであと20分。

ホームセンターまで買いに行く暇はない。

夫曰く「買いなおしますって言えば大丈夫だよ。業務隊の人も、自衛官じゃない奥さんにそんな怖く言ったりしないと思うから」。

(夫はこんな呑気に言っているが、本来は自衛隊内で「点検」というと厳しくて大変なのだ。)

 

ここまできたらもう諦めるしかない。私にできることは全てした。

ドキドキしていると、ついに業務隊の人が点検にやってきた。夫以外では久々に会話する戦闘服姿の自衛官だ。

係の人がチェックリストに従って点検していく。

 

業「まず、消火器は置いてありますか?」

 

早速きたーーー!

 

私「はい。…あの、スイマセン、消火器はあるんですけど期限がきれてて…」

業「あーそうですか。じゃあ、新しいの買っといてください。次に、ガス栓は…でも、入居したばっかりだから新しいし大丈夫ですよね」

 

えっ、見ないの?せっかくガス台掃除したのに…

 

その後、ベランダの避難経路やエアコンの室外機の設置場所などを目視で確認。

和室の火災報知器だけ動作確認し、その他官舎の注意事項などを伝達し、ものの10分もかからず帰っていった。

 

えっ、見ないの??あっちの部屋にも火災報知器あるよ?

 

もしかして、明らかに使っていない部屋だから見なかったのかも…

結局、気合を入れた割に点検はアッサリ終わった。

業務隊の人も、もっとイカツくて顔が怖い人を想像していたが、とても優しくて腰が低い人だった。

私は拍子抜けしたが、部屋がきれいになったので夫は喜んだ。

今後はなるべく常に部屋をきれいに保ち、突然点検があっても(突然点検なんてないけど)慌てずに対処したいと思う。